1. HOME
  2. メディア
  3. 工事 事例集
  4. 救助袋の交換はいつ必要?劣化のサインと工事の流れを解説【横浜市泉区での新設工事の事例】

救助袋の交換はいつ必要?劣化のサインと工事の流れを解説【横浜市泉区での新設工事の事例】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
救助袋の交換はいつ必要?劣化のサインと工事の流れを解説【横浜市泉区での新設工事の事例】

公開日:2021年1月27日/編集公開日:2026年9月1日

この記事の要点

  • 神奈川県横浜市泉区の小学校(4階建て)で、建物改修・避難経路の変更に伴い垂直式救助袋を新設しました。現場作業は1日、管轄の泉消防署への届出と消防検査まで当社が対応しています。
  • 古い救助袋は経年劣化で袋が縮み、出口が地面から高くなって着地時に転落・けがをするおそれがあります。
  • 昭和56年の技術基準(消防庁告示第8号)より前に設置された「告示前救助袋」は、十分な強度を有していないものが数多くあることが消防庁の通知で指摘されており、早めの交換が推奨されています。特に小中学校など学校施設に設置されている割合が高いとされています。
  • 救助袋は消防法上の「避難器具」のため、交換・新設には原則として消防署への届出と消防検査が必要です。
  • 本記事では新設工事の流れを現場写真とあわせて解説します。老朽化した救助袋を交換する場合も、工事と手続きの流れは基本的に同じです。

【本記事の監修者】
チヨダ防災株式会社 相談役 下嶋 修一
消防設備士 甲種第1類・第3類・第4類・第5類/乙種第6類・第7類
建基法点検資格者/防火対象物点検資格者
業界歴55年。救助袋・避難ハッチなどの避難器具の施工に長年従事(改修避難ハッチの施工実績800台以上)。

「消防設備点検で救助袋の劣化を指摘された」「設置から何十年も経っているが、いざというとき本当に使えるのか不安」——そのようなお悩みはありませんか。
救助袋は普段使うことのない設備だからこそ、劣化に気づかれないまま放置されがちです。しかし、火災時に最後の頼みとなる避難器具が使えない・使うとけがをする状態では本末転倒です。
この記事では、神奈川県横浜市泉区の小学校(4階建て)で当社が実施した垂直式救助袋の新設工事の事例をもとに、交換が必要になるサイン、工事の流れ、消防署への手続きまでをわかりやすく解説します。本事例は建物改修・避難経路の変更に伴う増設ですが、老朽化した救助袋を交換する場合も、工事と手続きの流れは基本的に同じです。

施工事例の概要(横浜市泉区)

垂直式救助袋 新設(増設)工事の概要
所在地 神奈川県横浜市泉区
建物用途・規模 小学校(4階建て)
工事内容 垂直式救助袋の新設(増設)工事、消防署への届出・消防検査立会い
工事のきっかけ 建物改修・避難経路の変更に伴う増設
工期 1日
施工時期 2021年1月

※工期1日は現場作業の日数です。着工届の提出(工事着手の10日前まで)などの消防手続きを含めると、ご依頼から消防検査の完了までは3週間程度が目安となります。

救助袋とは?垂直式と斜降式の違い

救助袋とは、火災などで階段が使えなくなったときに、窓やバルコニーから布製の袋の中を滑り降りて地上へ避難するための設備です。消防法施行令第25条に定められた「避難器具」の一つで、避難はしごや緩降機、避難ハッチと同じ仲間にあたります。

垂直式救助袋の特徴

救助袋には、真下に垂らして降りる「垂直式」と、斜めに展張して滑り台のように降りる「斜降式」があります。
今回設置した垂直式は、袋の内部がらせん状などの構造になっており、体を預けるとゆっくり降下できる仕組みです。建物の真下に降りるため、敷地が狭く、斜めに展張するスペースが確保できない建物でも設置できるのが大きな特徴です。都市部の建物では垂直式が選ばれることが多くなっています。

救助袋の交換が必要になる3つのサイン

サイン① 袋が縮んで、出口が地面から高くなっている

老朽化した救助袋は、経年劣化により袋の布地が収縮します。袋が縮むと降着面(袋の出口)が地上から高くなってしまい、袋の出口から出る際に転落して、けがをするおそれがあります。点検上は、袋本体の下部出口と降着面との間隔が、無荷重の状態で50cm以下であることが求められています。
新品のときは地面近くまで届いていた袋が、点検時に測ってみると浮き上がっている——というのは、実は珍しいことではありません。消防設備点検(機器点検は半年に1回)の機会に、実際に展張して降着面の高さを確認することが重要です。

サイン② 昭和56年の技術基準より前の「告示前救助袋」である

救助袋の構造・材質・強度に関する技術基準は、昭和56年(1981年)の「避難器具の基準」の改正(昭和56年消防庁告示第8号)で定められました。この基準ができる前から設置されている救助袋は「告示前救助袋」と呼ばれます。
消防庁の通知では、告示前救助袋の本体布に引張強さの試験を行ったところ、十分な強度を有していないものが数多くあることが指摘されています。強度が不足した袋は、使用中に袋本体が破損し、避難する方がけがをしてしまうおそれがあるため、劣化が進み補修で対応できない場合は取替えが必要とされています。
また、告示前救助袋は特に小中学校などの学校施設に設置されている割合が高いとされており、学校施設の管理者様は特に注意が必要です。
設置時期や認定マークの有無は、袋本体や取付け具の銘板・表示ラベルで確認できます。「いつ設置したかわからない」という場合も、当社の消防設備点検でお調べできますのでご相談ください。

サイン③ 取付け具・固定部の錆や腐食、布地のカビ・変色

救助袋は袋本体だけでなく、建物に固定する取付け具や支持枠などの金属部分も劣化します。錆や腐食が進むと、避難時の荷重に耐えられないおそれがあります。また、格納箱の中で湿気がこもり、布地にカビや変色が生じているケースもあります。
消防設備点検でこれらの指摘を受けた場合は、部分的な補修で済むのか、本体ごと交換すべきなのか、状態を見て判断する必要があります。

垂直式救助袋の交換工事の流れ【現場写真つき】

ここからは、横浜市泉区の小学校で実際に行った工事の流れを、写真とあわせてご紹介します。建物改修で避難経路が変わったことに伴い、新しい避難経路に合わせて垂直式救助袋を増設した現場です。工事は1日で完了しました。

ステップ1 救助袋の取付け具の設置・固定

横浜市泉区の建物で実施した垂直式救助袋の新設工事の様子

新しい避難経路に合わせた設置位置に、救助袋の取付け具を設置していきます。老朽化した救助袋を交換する場合は、この前に既存の救助袋の撤去作業が入ります。

垂直式救助袋の取付け具を固定部材で建物に固定している施工中の様子

取付け具を固定部材でしっかりと固定しているところです。避難する方の体重が繰り返しかかる部分ですので、確実な施工が求められます。

ステップ2 救助袋の支持枠の設置と袋本体の取付け

垂直式救助袋の支持枠を窓から屋外に出した状態

救助袋の支持枠を屋外に出したところです。支持枠は避難時に袋の入口を保持する重要な部材で、スムーズに展開できるかを確認しながら取り付けます。

ステップ3 消防署による救助袋の消防検査

新設した垂直式救助袋について消防署による消防検査を受けている様子

工事完了後、消防署による検査を受けているところです。救助袋は消防法上の避難器具ですので、設置後は消防署へ届出を行い、検査を受ける必要があります。当社が届出書類の作成から検査の立会いまで対応しますので、お客様にご負担をおかけすることはありません。

ステップ4 展張・降下確認——袋の出口が地面近くまで届いているか

展張した垂直式救助袋が地面近くまでしっかりと降りていることを確認している様子

実際に袋を展張し、地面近くまで袋がしっかりと降りていることを確認しました。前述のとおり、袋の出口が地面から高いと着地時の転落につながります。新しい救助袋で、安全に避難できる状態が整いました。

交換に必要な消防署への手続き

救助袋は避難器具(消防用設備等)にあたるため、交換・新設の際は原則として消防署への届出が必要です。同じ型式の製品への交換であっても、届出が不要になるわけではありません。
今回の横浜市泉区の現場では、管轄の横浜市泉消防署への届出を行い、消防検査を受けました。当社は横浜本社を拠点に、横浜市内の各消防署への届出・検査立会いの実績が豊富です。

救助袋の交換・新設に関する主な消防手続き
手続き 内容
着工届 工事に着手する10日前までに、甲種消防設備士が消防署へ届け出ます。
設置届 工事完了後4日以内に、消防署へ届け出ます。書類作成のサポートと届出の代行などにより、当社がサポートします。
消防検査 消防署の担当者が現地で設置状況を確認します。当社が立会いまで対応します。

避難器具の工事には消防設備士(甲種第5類)の資格が必要です。当社には有資格者が多数在籍しており、届出から施工、検査立会いまで一貫して自社で対応いたします。
※建物の用途・規模や工事内容により、必要な手続きが異なる場合があります。管轄消防署に確認のうえ進めますのでご安心ください。

救助袋の交換をチヨダ防災に任せるメリット

半年に1回の点検から交換工事まで、同じ会社で完結

当社は1976年の創業以来、消防設備の点検と工事を自社施工で行ってきました。点検で救助袋の劣化を見つけた場合、そのまま採寸・見積・交換工事・消防手続きまで一貫して対応できます。
点検と工事を別々の会社に頼む必要がないため、お客様の手間が少なく、点検で把握した建物の状況を踏まえた的確なご提案が可能です。

横浜本社・町田支店から神奈川県内へスピーディーに対応

当社は東京都(新宿本社・町田支店)、神奈川県(横浜本社:横浜市港北区)、埼玉県(川口市)、千葉県(市川市)に拠点を構えています。横浜市泉区の本現場へも横浜本社から迅速に対応しました。横浜市内をはじめ、神奈川県全域の救助袋の点検・交換・新設に対応しています。現地調査・お見積りは無料です。

よくあるご質問

Q. 救助袋は何年くらいで交換が必要ですか?

A. 救助袋には「◯年で必ず交換」という一律の交換年数はありません。設置環境(屋外か屋内か、日当たり、湿気など)によって劣化の進み方が大きく異なるためです。だからこそ、定期的な消防設備点検で実際に展張し、袋の状態や降着面の高さを確認することが大切です。点検の結果、劣化が確認された場合は交換をご提案します。

Q. 救助袋の交換・新設工事にはどれくらいの期間がかかりますか?

A. 設置場所や台数にもよりますが、現場作業は1台の交換・新設であれば1日で完了することがほとんどです。今回の横浜市泉区の小学校の現場も、1日で工事を完了しました。なお、消防署への届出期間(着工届は工事着手の10日前まで)を含めると、ご依頼から検査完了までは3週間程度が目安になります。

Q. 交換工事の間、建物は普段どおり使えますか?

A. はい、基本的には普段どおりご使用いただけます。工事は救助袋の設置場所とその周辺で行うため、建物全体の利用を止める必要はありません。作業場所や車両の駐車位置など、事前にご相談のうえ進めます。

Q. 点検だけの依頼や、劣化しているかどうかの確認だけでも頼めますか?

A. もちろん可能です。「今の救助袋が使える状態か知りたい」という段階でのご相談も歓迎です。現地調査・お見積りは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

Q. 救助袋は古くなったら必ず交換しなければいけませんか?

A. 年数だけで機械的に判断するものではありません。点検の結果——袋本体の布地の状態、取付け具や支持枠の錆・腐食、降着面までの高さなど——を総合的に確認して判断します。補修で対応できる場合もありますが、劣化が進み補修で対応できない場合は取替えが必要とされています。

Q. 救助袋の交換費用はいくらですか?

A. 建物の階数、設置場所、製品の仕様、既存品の撤去の有無、作業条件などによって異なるため、一律の金額はお示しできません。現地調査・お見積りは無料ですので、まずは現状を拝見させてください。

Q. 救助袋の交換はどのような会社に依頼すればよいですか?

A. 避難器具の工事には消防設備士(甲種第5類)の資格が必要です。有資格者が在籍し、施工だけでなく消防署への届出書類の作成から消防検査の立会いまで対応できる会社であれば、手続きを含めて安心して任せられます。当社は点検から工事・消防手続きまで自社で一貫対応しています。

避難器具の関連記事

同じ避難器具である避難ハッチについては、以下の記事で費用の目安や工事の流れを解説しています。
避難ハッチ交換工事の費用と流れ【横浜市中区の施工事例】
避難ハッチ交換工事の流れを写真で解説【千葉県市川市の施工事例】

まとめ|救助袋の劣化は「見えないリスク」。点検指摘を放置しないでください

救助袋は、火災のときに階段が使えなくなった場合の最後の避難手段です。経年劣化で袋が縮んだり、強度が落ちたりしていても、外から見ただけでは気づきにくいのが実情です。
昭和56年の技術基準より前の「告示前救助袋」をお使いの場合や、点検で劣化を指摘された場合は、早めの交換をおすすめします。横浜市内・神奈川県内で救助袋の交換をご検討でしたら、点検から工事・消防手続きまで自社で一貫対応するチヨダ防災株式会社にぜひご相談ください。今回の事例のような、建物改修や避難経路の変更に伴う増設・新設のご相談ももちろん歓迎です。
横浜本社:神奈川県横浜市港北区菊名7-8-17

救助袋の交換・点検のご相談はチヨダ防災へ

現地調査・お見積りは無料です。「まだ交換するかどうか決めていない」という段階でも構いません。
お問い合わせはこちら
チヨダ防災の強み・特徴を見る
消防設備工事のサービス内容を見る
その他の点検・施工事例を見る

  • このエントリーをはてなブックマークに追加