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共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン)・住戸用自動火災報知設備・避難ハッチなどを一括交換|入居者様の負担を減らす施工事例

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共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン)・住戸用自動火災報知設備・避難ハッチなどを一括交換|入居者様の負担を減らす施工事例

非常警報設備、住戸用自動火災報知設備、住宅用火災警報器、避難ハッチ、非常灯の交換工事を行いました(消防設備工事)。

住戸内の消防設備は、経年劣化や補修部品の供給終了にともなって交換が必要になります。設備ごとに別々の日程で工事を行うと、そのたびに入居者様に在宅していただくことになりますが、まとめて交換することで立ち会いの回数を減らせます

本記事では、共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン)・住戸用自動火災報知設備・住宅用火災警報器・避難ハッチ・非常灯という、5つの設備を一括で交換した工事を、現場写真とあわせてご紹介します。

監修:髙野 大樹(消防設備士 甲種第1類〜第5類/乙種第6類・第7類/第一種電気工事士) 初回公開日:2022年2月19日 最終更新日:2026年8月1日

この記事でわかること

  • 5つの設備の違いと、それぞれの根拠法令
  • 住戸内の設備をまとめて交換するメリット
  • 製造から35年が経過した機器に起きていた不具合
  • 工事の流れと、配線を引き替える判断基準
  • 「押す」ボタン(発信機)の正しい役割

工事の概要

建物用途 共同住宅、飲食店の非特定用途の複合(飲食店は全体の延床面積の1/10未満)
所在地 東京都世田谷区
規模 地上6階・40戸・延床990㎡
築年数 築35年
交換した設備 共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン)/住戸用自動火災報知設備/住宅用火災警報器/避難ハッチ/非常灯
工事内容 各設備の交換、劣化した配線の引き替え
交換の理由 経年劣化による更新(製造から約35年経過)
施工時期 2022年2月(築年数・経過年数はいずれも施工当時のものです)
工期 4日間
工事金額 330万円(税込)

今回交換した5つの設備と、その違い

この5つは名前が似ているものもあり、混同されやすいものもありますが、目的も、根拠となる法令も異なります。

設備 役割 根拠となる法令
共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン) 建物内の人に火災の発生を知らせる(起動装置・音響装置・表示灯で構成) 平成17年総務省令第40号、平成18年消防庁告示第19号
住戸用自動火災報知設備 住戸内の火災を自動で感知し、住戸内と共用部に報知する 平成17年総務省令第40号、平成18年消防庁告示第19号
住宅用火災警報器 住戸内の寝室や階段に設置し、その住戸内で警報を鳴らす 消防法第9条の2および市町村条例
避難ハッチ 上階から下階へ避難するための避難器具 消防法施行令第25条
非常灯(非常用の照明装置) 停電時に避難経路を照らす 建築基準法施行令第126条の4

3つの「火災を知らせる設備」の違い

  • 共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン)は、火災を発見した人がボタンを押すことで、建物全体に知らせる設備です
  • 住戸用自動火災報知設備は、住戸内の火災を自動で感知し、住戸内および共用部に報知する設備です
  • 住宅用火災警報器は、その住戸の中だけで鳴る警報器です

非常灯は消防法の設備ではありません

非常灯(非常用の照明装置)は、建築基準法にもとづく設備で、消防法の誘導灯とは別のものです。設備ごとに担当業者が分かれてしまいやすいのは、このように根拠法令が異なることも一因です。

当社は消防設備工事と電気工事の両方の許可・資格を備えているため、これらをまとめてお引き受けできます。

なぜ、まとめて交換したのか

住戸内で作業を行う工事は、入居者様のご在宅が前提になります。設備ごとに工事を分けると、その回数だけ立ち会いをお願いすることになります。

一括交換には、次のような利点があります。

  • 入居者様の立ち会い回数を減らせる — 別々の業者が別々の日程で入室することがありません
  • 管理会社様・オーナー様の調整負担が減る — 入居者様への告知や日程調整が一度で済みます
  • 費用を抑えやすい — 現地調査・出張・人工などの経費を共通化できるため、個別に発注するより全体の費用を抑えられます
  • 各設備の更新時期が揃う — 次回以降の更新計画や予算立てがしやすくなります
  • 設備をまたぐ動作確認を一社で行える — 感知器と警報の連動など、設備間の取り合いを確実に確認できます

交換前の状況|製造から約35年が経過

交換前の非常警報設備です。古い機器は製造から約35年経過し、表示灯の球切れを繰り返していた状態です。

交換前の機器は、製造から約35年が経過していました。表示灯の電球を交換しても、短期間で球切れを繰り返す状態です。

この年数になるとメーカーの補修部品の供給はすでに終了しており、部分的な修理では対応できません。「表示灯が点かない」「音が鳴らない」といった不具合は、いざ火災が起きたときに設備が機能しないことに直結します。そのため、修理ではなく更新(交換)をご提案しました。

工事の流れ

非常警報設備の交換作業中。既存機器を撤去し、新しい電線へ引き替えている様子。

住戸内での作業は、次の順序で進めます。

  1. 養生 — 床・壁・家財を保護します
  2. 既存設備の撤去 — 交換対象の機器を取り外します
  3. 配線の状態確認 — 既存の電線に劣化がないかを確認します
  4. 配線の引き替え — 劣化が確認された箇所は新しい電線に引き替えます
  5. 新設備の取り付け — 現行品の機器を設置します
  6. 動作確認 — 感知・警報・表示灯の動作を一つずつ確認します

機器だけでなく、機器をつなぐ電線も劣化している場合は新しい電線へ引き替えます。

機器だけでなく、機器をつなぐ電線も劣化している場合には、新しい電線へ引き替えます。

配線を引き替える理由

機器だけでなく、機器をつなぐ電線も経年で劣化します

外から見えるのは機器本体だけですが、消防設備は配線があって初めて機能します。被覆が劣化した電線を残したまま機器だけを新しくしても、正常に動作しないことがあります。そのため現地で状態を確認し、必要に応じて引き替えや繋ぎ替えを行います。

交換後の確認

配線を引き直した後、絶縁抵抗計を用いて配線の絶縁状態を測定している様子。

すべての機器を交換し、配線の引き直しや繋ぎ替えを行ったあとに、配線の状態を確認します。誤配線や接続不良がないかを一つずつ点検し、設備が正常に動作することを確かめてから引き渡します。

  • 共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン) — 起動装置(押しボタン)を押して音響装置が連動して鳴動することを確認
  • 住戸用自動火災報知設備・住宅用火災警報器 — 作動試験により警報が発せられることを確認
  • 避難ハッチ — 蓋の開閉、はしごの降下、ロック機構の作動を確認
  • 非常灯 — 電源を遮断し、内蔵バッテリーで点灯することを確認

なお、共同住宅用非常警報設備や住戸用自動火災報知設備などの警報設備は、絶縁抵抗計による測定を行い、数値で確認しています。目視だけでは分からない被覆の損傷や漏電の兆候を、数値として記録に残すためです。

発信機とは?|街なかの「押す」ボタンの正しい役割

共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン)の起動装置(押しボタン)と表示灯。

街なかで「押す」と書かれた赤いボタンを見かけたことがあると思います。このボタンは発信機(はっしんき)と呼ばれます。

発信機とは、火災を発見した人が手動で火災の発生を知らせるための機器です。自動火災報知設備の一部として設置されているものを「発信機」、非常警報設備の一部として設置されているものを「起動装置」と呼び分けます。外観はよく似ており、役割も同じです。以下では、一般に広く使われている「発信機」の呼び方で説明します。

押すと受信機(または操作部)へ信号が送られ、建物内の音響装置が鳴って、その場にいる人に火災を知らせます。

よくある2つの誤解

Q. 発信機を押すと、消防署に通報されますか?
A. いいえ。消防署へ直接通報するボタンではありません。消防署への通報は、別途119番通報が必要です。

Q. 鳴っている警報ベルを止めるボタンですか? 間違えて押してしまいましたがどうすればいいですか?
A. いいえ。停止操作は、受信機がある場合には受信機側で行います。また、間違って押してしまった場合には、受信機の有無にかかわらず、押されている発信機のボタンを元に戻します。発信機を押すと、復旧操作を行うまで警報は鳴り続けます。

火災を見つけたときは、発信機を押す → 119番通報 → 初期消火・避難の順で行動してください。

よくあるご質問

Q. 共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン)と住戸用自動火災報知設備は何が違いますか?

共同住宅用非常警報設備は、火災を発見した人が起動装置(押しボタン)を押すことで、建物内の人に知らせる設備です。住戸用自動火災報知設備は、住戸内の火災を感知器が自動で感知して報知する設備です。「人が知らせる」か「自動で感知する」かが大きな違いです。

Q. 配線も交換する必要がありますか?

必ずしも全てを引き替えるわけではありません。現地で配線の状態を確認し、劣化が認められた箇所を引き替えます。機器が新しくても、配線が原因で正常に動作しないことがあるためです。

Q. 入居中でも工事はできますか?

できます。住戸内に立ち入る作業のため、原則としてお立ち会いをお願いしています。複数の設備をまとめて施工することで、立ち会いの回数を最小限に抑えられます。

Q. 避難ハッチの交換はどこに依頼すればよいですか?

避難ハッチは消防法上の避難器具にあたるため、消防設備工事を行う業者が対応します。当社では、他の消防設備とあわせた一括での交換にも対応しています。

Q. 現地調査や見積りに費用はかかりますか?

現地調査・お見積りは無料で承っています。

まとめ

  • 住戸内の消防設備をまとめて交換すると、入居者様の立ち会い回数が減り、費用と更新時期も揃えられます
  • 共同住宅用非常警報設備(自動式サイレン)・住戸用自動火災報知設備・住宅用火災警報器は役割も根拠法令も異なります。非常灯は建築基準法の設備です
  • 製造から35年が経過した機器は補修部品の供給が終了していることが多く、修理では対応できません
  • 機器だけでなく、劣化した配線の引き替えまで含めて判断することが重要です
  • 「押す」ボタン=発信機は、周囲に火災を知らせる機器で、消防署への通報ボタンではありません

消防設備の交換工事はチヨダ防災へ

チヨダ防災では、マンション・アパート・ビルの消防設備交換工事を行っています。現地調査から機器の選定、施工、消防署への届出まで一貫して対応いたします。

  • 元請比率100%/自社施工率約98% — 中間マージンを介さず、責任の所在が明確な体制で施工します
  • 消防設備と電気設備の両方に対応 — 根拠法令の異なる設備もワンストップでお引き受けできます

現地調査・お見積りは無料です。設備の更新時期でお悩みのオーナー様・管理会社様は、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

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監修者

髙野 大樹(チヨダ防災株式会社 千葉支店長)
消防設備の設計・施工・点検に8年従事し、約3,000棟を担当。
消防設備士 甲種第1類〜第5類/乙種第6類・第7類/第一種電気工事士

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