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錆びた避難ハッチは危険信号|傷んだ2住戸だけを半日で部分交換した事例【東京都豊島区の共同住宅】

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錆びた避難ハッチは危険信号|傷んだ2住戸だけを半日で部分交換した事例【東京都豊島区の共同住宅】

公開日:2026年8月31日

この記事の要点

  • 結論:避難ハッチは、腐食が進んだ住戸だけの「部分交換」が可能です
  • 所在地:東京都豊島区/建物:共同住宅(地上4階建て・20世帯・築36年)
  • 工事内容:避難ハッチ(ステンレス製)・避難はしご(7段)の交換 2箇所+防水処理/消火器4本の交換(同日)
  • 工事の目的:腐食が進んだ避難ハッチの交換と、避難器具としての機能確保
  • 工期:半日(現場作業)/消防への設置届の作成・提出まで対応
  • 費用の目安は避難ハッチ交換の費用相場ガイドで解説しています

この記事の監修者

北澤 雅弘(チヨダ防災株式会社 新宿本社 事業所長)
消防設備士 甲種第1類〜第5類・乙種第6類・第7類/第一種電気工事士/防火対象物点検資格者/建築基準法12条点検の資格者
電気工事会社で9年勤務ののち、チヨダ防災株式会社で勤務8年目。

本記事の工事は、監修者の北澤が現地調査から施工まで担当しました。

バルコニーの避難ハッチが茶色く錆びていませんか。避難ハッチの錆は見た目だけの問題ではなく、腐食の程度によっては「いざというときに蓋が開かない」「はしごが降りない」など、避難器具としての機能に影響するおそれがあります。

今回は、東京都豊島区の共同住宅で、腐食が進んだ2住戸分の避難ハッチを、錆に強いステンレス製へ交換した施工事例をご紹介します。全住戸の一斉交換ではなく、傷んだ住戸だけを選んで交換する「部分交換」で、現場の作業は半日で完了しました。

工事の概要

東京都豊島区・避難ハッチ交換工事の概要
項目 内容
所在地 東京都豊島区
建物用途 共同住宅(地上4階建て・20世帯・築36年)
工事内容 避難ハッチ(改修用・ステンレス製)2台、避難はしご(7段)2台の交換、防水処理/消火器(粉末ABC・10型)4本の交換
交換箇所 2住戸のバルコニー(部分交換)
工期 半日(現場作業)
消防手続き 設置届の作成・提出
施工時期 2026年6月

施工前の状態|枠まで錆が進んだ避難ハッチ

交換前の避難ハッチがこちらです。上蓋の全面が茶色く錆び、塗装の白い跡がかろうじて残っている状態でした。

東京都豊島区の共同住宅・交換前の避難ハッチ。スチール製の上蓋全体に錆が広がっている

上蓋を開けると、内部はさらに深刻でした。本体の枠に沿って錆が層になって剥がれ落ち、収納されている避難はしごにも錆が回っています。ここまで腐食が進むと、はしごが正常に展張(伸びること)できるかどうか、毎回の点検でも慎重な確認が必要になります。

交換前の避難ハッチの内部。枠に沿って錆が層になって剥がれ、避難はしごにも錆が広がっている

もう1住戸の避難ハッチは、上蓋に錆の点が出始めた段階でしたが、内部の劣化は進行していました。スチール製の避難ハッチは、表面がきれいに見えても、雨水がたまりやすい枠の内側から腐食が進んでいることが少なくありません。

交換前のもう1住戸の避難ハッチ。上蓋に錆の点が出始めている

錆びた避難ハッチを放置する3つのリスク

1. 火災時に蓋が開かない・はしごが降りないおそれ

避難ハッチは、火災のときに階段が使えなくなった場合の避難経路です。蝶番(ちょうつがい)や展張の機構が錆で固着すると、いざというときに蓋が開かない、はしごが最後まで伸びないという事態につながります。避難器具にとって、必要なときに使えないことこそ最も避けなければならない状態です。

2. 錆び水が下の階に落ちて入居者クレームに

スチール製の避難ハッチが錆びると、雨のたびに錆び水が下の階のバルコニーに落ちます。干している洗濯物に茶色い錆び水がかかれば、当然入居者様からのクレームになります。実際、避難ハッチの交換をご相談いただくきっかけとして非常に多いお困りごとです。

3. 消防設備点検で毎回指摘が続く

腐食した避難ハッチは、半年に1回の消防設備点検のたびに不良として指摘が続きます。指摘を放置したまま万一のことがあれば、建物の所有者様・管理者様の責任が問われかねません。錆が枠まで進む前に、計画的な交換をおすすめします。

傷んだ住戸だけの「部分交換」という選択肢

避難ハッチの交換は、必ずしも全住戸を一斉に行う必要はありません。今回の工事では、腐食が進んだ2住戸分だけを交換しました。

同じ建物でも、バルコニーの向き・雨のかかり方・排水の状態によって、避難ハッチの傷み方には住戸ごとに差が出ます。状態の悪い住戸から優先的に交換していけば、一度にかかる費用を抑えながら、建物全体の安全性を計画的に引き上げていくことができます。

消防設備点検をお任せいただいている物件では、点検の際に各住戸の避難ハッチの状態を確認しているため、「どの住戸から交換すべきか」を点検結果にもとづいてご提案できます。また、点検時に交換用の採寸まで済ませられるので、採寸のためだけに改めて入居者様のお部屋を訪問する必要がありません。

避難ハッチ交換のためのバルコニーでの採寸の様子

現場の作業は半日で完了

今回のような2住戸の部分交換の場合、現場の作業は半日で完了します。1台あたりの作業時間は、おおよそ1時間〜1時間20分が目安です。作業はバルコニーで行うため、対象住戸の入居者様には在宅をお願いしますが、拘束時間が短く済むのは部分交換の大きなメリットです。

既存の避難ハッチを撤去すると、床の開口部が現れます。ここに新しい改修用ハッチをかぶせて固定し、雨水が躯体へ染み込まないよう周囲の防水処理を丁寧かつ慎重に行います。

既存の避難ハッチを撤去した後のバルコニー床の開口部

新しい避難ハッチの取り付け時に、メジャーで寸法を確認している様子

同じ日に、更新時期を迎えていた共用部の消火器4本の交換も行いました。避難ハッチと消火器をまとめて対応できるのは、日ごろの消防設備点検で建物全体の設備の状態を把握しているからです。入居者様やオーナー様にとっては、工事の回数が減り、日程調整の手間も一度で済みます。

消火器交換中の様子。壁に掛かった交換前の消火器の下に、新しい粉末ABC消火器を用意している

交換後の新しい粉末ABC消火器(10型・2026年製)を共用部の壁に設置した状態

撤去から取り付け、防水処理、降下試験までの詳しい工程は、避難ハッチ交換工事の流れを写真で解説した記事をご覧ください。

交換後|錆に強いステンレス製の避難ハッチへ

交換後の避難ハッチがこちらです。上蓋・本体ともステンレス製で、スチール製に比べて腐食しにくく、錆び水による下の階への汚れの発生を抑えられます。

交換後のステンレス製避難ハッチ。上蓋に使用方法のステッカーが貼られている

もう1住戸も同じくステンレス製へ交換しました。上蓋全面が錆びていた施工前の状態と見比べると、その違いは一目瞭然です。

もう1住戸の交換後のステンレス製避難ハッチ。錆びていた上蓋が新品になった状態

上蓋を開けた状態です。現行品は展張レバーを押すだけではしごが降りる構造で、お子様の転落を防ぐ危険防止ロックも付いています。

交換後の避難ハッチの内部。折りたたみ式の避難はしごが収納され、展張レバーが付いている

上蓋を全開にした交換後の避難ハッチ。上蓋の裏面に使用方法のステッカーが貼られ、展張レバーと危険防止ロックが見える

避難はしごは国家検定に合格した折りたたみ式(7段・長さ2.0m)です。取り付け後は実際にはしごを展張させる降下試験を行い、正常に使用できることを確認して工事完了となります。下の階から見ると、下蓋もステンレス製で仕上がっていることがわかります。

下の階のバルコニーから見上げた交換後の避難ハッチの下蓋。ステンレス製

降下試験の様子。下の階から見上げた避難ハッチから避難はしごが展張していく途中

下の階から見た交換後の避難ハッチ。避難はしごが展張されている

避難ハッチの交換と消防への届出(設置届)

避難ハッチは消防法上の避難器具に該当します。交換工事の際に必要となる消防手続きは、工事の内容や建物の用途・規模、所轄消防署の運用によって異なりますが、当社では原則として設置届(消防用設備等設置届出書)を提出する前提でご案内しています。

なお、工事前に消防設備士が提出する着工届の対象となる避難器具は、固定式の金属製避難はしご・救助袋・緩降機などに限られています。今回のようなハッチ用つり下げはしご(折りたたみ式)への交換では設置届の提出が中心となりますが、所轄消防署の運用によっては着工届の提出を求められることもあります。

今回の工事でも、開口寸法などの基準を管轄消防署に確認のうえ、設置届の作成・提出まで当社で対応しました。工事だけでなく消防手続きまで一括してお任せいただけますので、オーナー様・管理者様の手間はほとんどかかりません。

よくあるご質問

Q. 一部の住戸だけ避難ハッチを交換できますか?

A. できます。今回の事例のように、腐食が進んだ住戸だけを選んで交換することが可能です。消防設備点検の結果をもとに、優先順位をつけた交換計画のご提案もいたします。

Q. 工事の日は入居者の立ち会いが必要ですか?

A. バルコニーでの作業となるため、対象住戸の入居者様には在宅をお願いしています。今回のような部分交換であれば現場作業は半日で完了するため、ご負担は最小限で済みます。※作業時間は交換台数や建物の状況により変動します。日程調整のご連絡は当社が入居者様と直接行うことも可能です。

Q. 避難ハッチの交換費用はどのくらいかかりますか?

A. はしごの材質・長さ、交換台数、足場の有無などによって変わります。詳しくは避難ハッチ交換の費用相場ガイドで目安を解説しています。現地調査・お見積りは無料です。

Q. 管理会社ですが、複数物件の避難ハッチをまとめて相談できますか?

A. 可能です。当社は管理会社様からのご依頼に数多く対応しており、消防設備点検とあわせて各物件の避難ハッチの状態を把握し、物件ごとの交換計画をご提案できます。

Q. 錆びていても点検で使えれば交換しなくてよいですか?

A. 錆の程度や腐食箇所によって判断が異なります。点検時に正しく動作した場合でも、腐食の進行状況によっては修繕・交換が必要となることがあります。錆び水による下の階への影響もあるため、消防設備点検の結果や現物の状態を確認したうえで、計画的な交換をご検討ください。

まとめ

東京都豊島区の共同住宅(地上4階建て・20世帯・築36年)で、腐食が進んだ2住戸分の避難ハッチをステンレス製へ交換した事例をご紹介しました。全戸一斉でなくても、傷んだ住戸だけの部分交換で、現場作業は半日。同じ日に消火器4本の交換も済ませ、消防への設置届まで当社が一括で対応しました。

チヨダ防災株式会社は1976年の創業以来、50年にわたり自社施工にこだわってきました。消防設備点検の際に避難ハッチの採寸まで完了できるため、入居者様の負担を抑えたスムーズな交換工事が可能です。東京都(新宿本社/町田支店)、神奈川県(横浜本社)、埼玉県(川口市)、千葉県(市川市)の各拠点から一都三県を中心に対応しており、新宿本社から豊島区内へも迅速にお伺いできます。

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そのほかの事例は点検・施工事例一覧をご覧ください。

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