
公開日:2026年9月24日/更新日:2026年10月3日
この記事の要点
埼玉県春日部市の2階建て事務所+車庫のある事業所で、故障した火災受信機を含む自動火災報知設備一式と消火器を交換し、費用は187万円(税込)でした。
- 場所・建物:埼玉県春日部市/2階建て事務所+車庫のある事業所
- 工事内容:火災受信機・発信機総合盤・感知器の一式交換(天井裏含む)+消火器の交換
- きっかけ:火災受信機の故障。機器はすべて1993年製で、更新目安を大きく超過
- 費用:187万円(税込)※届出書類の作成・提出、消防検査立会いなど手続き対応の費用を含む(消防署に支払う手数料はありません)
- 特長:車庫の高天井は高所作業台を使い安全に施工。事務所の営業を止めずに2日間で完了
この記事の監修者
大友 雄太(チヨダ防災株式会社 埼玉支店 副支店長)
チヨダ防災で消防設備の点検・工事に従事して6年目。
保有資格:消防設備士 甲種第4類・第5類/乙種第6類、第二種電気工事士
本工事は、監修者の大友が現地調査からお見積り・施工管理まで担当しました。
「火災受信機が故障してしまった」「設置から30年以上たった消防設備を、そろそろまとめて更新したい」——埼玉県春日部市の事業所様から、そんなご相談をいただきました。
今回ご紹介するのは、2階建ての事務所と車庫を持つ事業所で、故障した火災受信機を含む自動火災報知設備の一式リニューアルと、消火器の交換をあわせて実施した施工事例です。交換前の機器は1993年製。33年が経過し、当該機種はすでに生産を終えており純正部品での修理が困難なため、修理ではなく一式更新をご提案しました。
この記事では、工事の内容と流れ、費用、車庫の高い天井での感知器交換(高所作業台を使用)まで、現場写真とともに解説します。
目次
工事の概要
| 所在地 | 埼玉県春日部市 |
|---|---|
| 建物 | 2階建ての事務所棟+車庫棟のある事業所 |
| 工事内容 | 自動火災報知設備の一式リニューアル(火災受信機・発信機総合盤・感知器〔天井裏含む〕の交換)、消火器の交換、着工届・設置届の作成提出、消防検査立会い |
| 施工担当 | チヨダ防災株式会社 埼玉支店(埼玉県川口市)/担当・監修:大友 |
| 交換前の機器 | 1993年製(33年経過) |
| 工期 | 2日間 |
| 工事金額 | 187万円(税込) |
※建物規模、設備構成、配線の劣化状況、施工範囲により費用は異なります。詳しくは現地調査のうえ、お見積りいたします。
工事のきっかけ:33年使った火災受信機の故障
今回のご依頼のきっかけは、火災受信機の故障でした。火災受信機は自動火災報知設備の心臓部にあたる機器で、建物内の感知器や発信機からの信号を受け、警報ベルを鳴らして建物全体に火災を知らせます。故障の内容によっては火災信号を正常に受信・表示できず、警報が鳴らないおそれがあります。そのまま使い続けると、万一の火災時に初期消火や避難が大きく遅れかねません。
点検にお伺いしたところ、受信機だけでなく、発信機総合盤・感知器もすべて受信機と同じ1993年製。日本火災報知機工業会が示す更新の目安(受信機はおおむね15年、電子部品を多用しない機種でも20年/熱感知器15年/煙感知器10年)を大きく超えていました。
※下表は同工業会が示す推奨の更新目安であり、一律に交換が義務付けられる法定耐用年数・法定交換期限ではありません。実際の更新時期は、機器の状態や設置環境をふまえて判断します。
※表が切れている場合は横にスクロールできます →
| 機器 | 更新の目安 | 今回の使用年数 |
|---|---|---|
| 火災受信機 | 約15年(電子部品を多用しない機種は約20年) | 33年 |
| 熱感知器(差動式・定温式) | 約15年 | 33年 |
| 煙感知器(光電式) | 約10年 | 33年 |
古い機器は生産が終了しており、純正部品での修理が困難です。受信機だけを交換しても、同じ年代の感知器や総合盤が次々に不具合を起こすことが予想されるため、自動火災報知設備の一式リニューアルをご提案し、あわせて使用期限切れや腐食が見つかっていた消火器も同時に交換することになりました。
| 施工前 | 施工後 |
|---|---|
| 火災受信機が故障(1993年製・33年経過) | パナソニック製P型2級受信機に交換し、全回線の受信を確認 |
| 屋外の発信機総合盤は錆が進行 | 総合盤を全数交換。撤去跡は特注リニューアルプレートでカバー |
| 感知器も全数が1993年製のまま | 場所に応じた感知器へ全数交換(天井裏・車庫の高天井含む) |
| 使用期限切れ・底部腐食の消火器あり | 新しい粉末消火器(10型)に交換し、旧品は適正処分 |
火災受信機の交換
新しい受信機には、パナソニック製のP型2級火災受信機を採用しました。事務所棟の1階・2階、それぞれの天井裏、車庫棟までを1台で警戒します。
工事前の絶縁抵抗測定から始めます
機器を外す前に、まず既存配線の絶縁抵抗を測定し、現状の数値を確認します。配線そのものの状態を先に把握しておくことで、機器交換後に警報が正しく動作しない場合の原因切り分けが確実になります。
受信機の取り付けと結線
発信機総合盤の交換
発信機総合盤は、火災を見つけた人が押す「発信機(押しボタン)」、警報を鳴らす「ベル(地区音響装置)」、場所を知らせる「表示灯」がひとつにまとまった機器です。事務所棟・車庫棟の各所に設置されているものを、屋外設置分も含めてすべて交換しました。
旧機器と新機器では外形寸法が異なるため、撤去した跡が壁に残ります。今回は特注のリニューアルプレートを製作し、開口部をきれいに覆ってから新しい総合盤を取り付けました。壁の補修工事を別途行う必要がなく、仕上がりもすっきりします。
感知器の交換|車庫の高天井は高所作業台で対応
事務所棟の各室・天井裏、車庫棟の感知器を、場所に応じて差動式・定温式(防水型)・光電式(煙式)に区分してすべて交換しました。
天井裏の感知器は踏み抜きに注意しながら交換
天井裏は夏場は高温になり、足を掛ける場所も限られるため、天井を踏み抜かないよう慎重に作業します。
高い天井の感知器は高所作業台で安全に交換
車庫棟は天井が高く、通常の脚立では安全に届かない位置に感知器が設置されています。今回は自社所有の高所作業台を使用し、フルハーネス型の墜落制止用器具を着用したうえで交換作業を行いました。高所作業台を自社で保有しているため、レンタルの手配を待たずに機動的に対応でき、お客様に別の業者を手配していただく必要もありません。
消火器の交換
自動火災報知設備の工事にあわせて、使用期限(メーカーが定める設計標準使用期限)を過ぎた消火器と、本体底部に腐食が見つかった消火器を新しい粉末消火器(10型)に交換しました。
消火器は製造後10年を経過すると耐圧性能点検(水圧試験)の対象となり、以後3年ごとに実施が必要です。試験には費用がかかるため、当社のお客様では新品への交換を選ばれる方がほとんどです。また、底部の腐食は破裂事故につながるおそれがあるため、使用年数にかかわらず早めの交換をおすすめしています。古い消火器は、リサイクルシールの手続きを含めて当社が引き取り、適正に処分しました。
消防署への届出と検査
自動火災報知設備の交換工事では、消防署への届出が必要です。今回は次の手続きに当社が対応しました。
- 着工届(工事整備対象設備等着工届出書):工事に着手する10日前までに、甲種消防設備士が届け出ます。
- 設置届(消防用設備等設置届出書):工事完了後4日以内に届け出ます(届出人は防火対象物の関係者〔消防法第17条の3の2〕)。書類の作成から消防署への提出、提出用の改修写真の作成まで当社が代行・サポートします。
- 消防検査の立会い:設置届の後に行われる消防署の検査には、当社が立ち会います。交換した設備の最終的な作動の有効性は、この検査で確認されます。
面倒な書類作成から検査対応まで一括してお任せいただけるので、お客様は通常どおりお仕事を続けていただくだけで大丈夫です。
※届出の要否は工事の内容や建物の用途により異なる場合があります。現地調査の際にあわせてご案内します。
工事費用
今回の工事金額は、187万円(税込)でした。この金額には次の内容がすべて含まれています。
- 火災受信機・発信機総合盤・感知器(天井裏含む)の機器代と交換工事費
- 特注リニューアルプレートの製作
- 高所作業台を使用した高天井部分の作業費用
- 消火器の交換・古い消火器のリサイクル処分
- 着工届・設置届の作成提出、消防検査立会い
- 試験調整費・産業廃棄物処分費・諸経費
※建物規模、設備構成、配線の劣化状況、施工範囲により費用は異なります。詳しくは現地調査(無料)のうえ、お見積りいたします。
自動火災報知設備の交換費用の考え方は、築33年の共同住宅で自動火災報知設備を一式交換した事例(東京都板橋区)でも解説しています。あわせてご覧ください。
自動火災報知設備の更新費用・交換時期を比較したい方へ
当社が実際に施工した複数の建物について、工事金額・工期・更新内容を一覧にまとめています。
春日部市・埼玉県内の消防設備工事はチヨダ防災へ
チヨダ防災株式会社は1976年創業の消防設備会社です。埼玉県内は川口市の埼玉支店を拠点に、春日部市の消防設備点検・工事はもちろん、さいたま市・越谷市・草加市・川口市など県内全域に対応しています。都内の板橋区・北区へも、埼玉支店からお伺いしています。
- 自社施工率約98%:現地調査から施工・届出・検査立会いまで、自社の消防設備士が一貫して担当します。
- 点検から工事までワンストップ:半年に1回の消防設備点検で機器の年式・状態を把握しているため、故障の予兆を早めにお伝えできます。
- 営業を止めない工事:今回のような事業所でも、業務への影響が最小限になるよう作業の順序と日程を組み立てます。
- 豊富な在庫:感知器は全社で常時5,000台程度を在庫しており、速やかな工事が可能です。
「受信機の調子が悪い」「設備が古いが、何から手を付ければいいかわからない」という段階のご相談も歓迎です。現地調査・お見積りは無料です。
この事例のまとめ
埼玉県春日部市の2階建て事務所+車庫のある事業所で、故障した火災受信機を含む自動火災報知設備の一式リニューアルと消火器の交換を、消防署への届出・検査対応まで含めて187万円(税込)で実施しました。交換前の機器は1993年製で、更新の目安を大きく超えた状態でした。車庫の高天井は高所作業台を使って安全に施工し、事務所の営業を止めることなく2日間で工事を完了しています。
よくあるご質問
Q. 故障した火災受信機だけを交換することはできますか?
A. 可能です。ただし、受信機と同じ年代の感知器や発信機総合盤が残っていると、その後も不具合が続き、そのたびに出張費・工事費がかかります。設置から30年以上経過している場合は、一式更新を含めて比較検討されることをおすすめします。当社の経験では、まとめて更新した方がトータルの費用を抑えられたケースが多くあります。
Q. 事務所の営業を止めずに工事できますか?
A. はい。今回の工事も、事務所の業務を続けていただきながら2日間で実施しました。ベルの鳴動試験など音の出る作業は時間帯を調整し、作業範囲ごとに順番に進めることで、業務への影響を最小限にします。
Q. 天井が高い倉庫や車庫の感知器も交換できますか?
A. できます。脚立で届かない高さの感知器は、自社所有の高所作業台を使って交換します。さらに高い天井の場合は、高所作業車の手配にも対応しますので、あわせてお任せください。
Q. 火災受信機や感知器の寿命(更新の目安)は何年ですか?
A. 日本火災報知機工業会が示す更新の目安は、火災受信機が約15年(電子部品を多用しない機種は約20年)、熱感知器が約15年、煙感知器が約10年です。これは法律で定められた交換期限ではありませんが、目安を大きく超えた機器は故障や誤作動が増えるため、点検結果とあわせて更新をご検討ください。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 今回の事例では、自動火災報知設備の一式リニューアルと消火器交換、届出・検査対応まで含めて187万円(税込)でした。建物規模や設備構成、配線の劣化状況により費用は変わりますので、無料の現地調査のうえでお見積りします。
Q. 消防署への届出も頼めますか?
A. はい。着工届の届出、設置届の書類作成から消防署への提出の代行、消防検査の立会いまで当社で対応します。消防署提出用の改修写真の作成も含まれます。
Q. 春日部市で火災受信機の交換を依頼できますか?
A. はい。チヨダ防災では、春日部市を含む埼玉県内の事業所・店舗・倉庫・共同住宅などの消防設備点検・工事に対応しています。火災受信機の故障や老朽化による交換も、無料の現地調査のうえで必要な工事範囲をご提案します。
Q. 春日部市以外でも対応してもらえますか?
A. 対応します。埼玉県内は川口市の埼玉支店を拠点に県内全域へお伺いしているほか、東京・神奈川・千葉にも拠点があり、一都三県を中心に、群馬・栃木・茨城の定期点検にも対応しています。
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