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非常灯・誘導灯のバッテリーとランプを全数交換|設置から7年のトランクルームで火災受信機の予備電源も同時に更新、作業は2人で約1時間【神奈川県川崎市宮前区の施工事例】

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非常灯・誘導灯のバッテリーとランプを全数交換|設置から7年のトランクルームで火災受信機の予備電源も同時に更新、作業は2人で約1時間【神奈川県川崎市宮前区の施工事例】

公開日:2026年11月4日

この記事のポイント

  • 神奈川県川崎市宮前区・3階建てのトランクルームで、設置から7年が経過した非常灯(3種類)と誘導灯のバッテリー、誘導灯のLEDランプ、火災受信機の予備電源を全数交換しました。営業中の作業で、2人で約1時間で完了しています
  • 非常灯・誘導灯に内蔵されたバッテリーの交換時期の目安は4〜6年。今回は2018年製のバッテリーが残っており、点検でブレーカーを落として確認したところ、規定の時間点灯しない非常灯が複数ありました
  • 誘導灯のランプモニター(赤)が点滅していたら、LEDランプの交換時期のサインです。不点灯になる前に、バッテリーと同時に交換するのが効率的です
  • 非常灯は器具の種類ごとにバッテリーの電圧・容量・コネクターが異なります。型番を間違えると取り付けられないか、器具の故障につながります
  • バッテリーやランプの交換は消耗部品の交換なので、消防署への届け出は不要です。火災受信機の予備電源は、消防設備士(第4類)の資格を持つ社員が交換します
  • 本工事は町田支店が担当。川崎市・多摩地区の消防設備の点検・工事は、町田支店と横浜本社(横浜市港北区)からお伺いしています

【この記事の監修者】
チヨダ防災株式会社 副社長 松原 慧(町田支店)
消防設備士(甲種第4類・第5類/乙種第6類・第7類)/第二種電気工事士/防火対象物点検資格者/防火安全技術者
消防設備の点検・工事に従事して9年目
本工事は、監修者の松原が点検での不具合の確認から交換作業まで担当しました。

消防設備点検の報告書に「非常灯のバッテリー交換を推奨」「誘導灯のランプモニターが点滅」と書かれていて、何をどこまで交換すればよいのか迷っていませんか。非常灯と誘導灯は普段は目立ちませんが、停電や火災のときに避難路を照らす唯一のあかりです。内蔵されたバッテリーは消耗品で、交換時期の目安は4〜6年。本記事では、神奈川県川崎市宮前区の3階建てのトランクルームで、設置から7年が経過した非常灯と誘導灯のバッテリー、誘導灯のLEDランプ、火災受信機の予備電源をまとめて交換した事例をご紹介します。営業中に2人で約1時間の作業でした。交換のサインの見分け方、バッテリー交換と器具交換の判断基準、作業の流れ、届け出の要否まで解説します。

工事の概要——川崎市宮前区・3階建てのトランクルーム

非常灯のカバーに貼られた設置年マーク「'19」と電池交換年マーク「'26」(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

交換後の非常灯。「設置'19」の隣に「電池交換'26」のマークを貼り、次の点検のときにバッテリーの年数がひと目で分かるようにしています

今回の現場は、神奈川県川崎市宮前区にある3階建てのトランクルームです。無人で運営されている施設で、通路には通路誘導灯と非常灯が、出入口には避難口誘導灯が、階段には非常灯が設置されています。いずれも2019年の開業時に設置された器具で、内蔵されているバッテリーは2018年製でした。当社の消防設備点検でブレーカーを落として停電状態をつくり、非常点灯を確認したところ、規定の時間点灯しない非常灯が複数あり、誘導灯はランプモニターがすべて点滅している状態でした。

点検結果をもとに「バッテリーとランプの全数交換」をご提案し、トランクルームの運営会社様にご了承いただいて、2026年8月に町田支店の松原が作業を行いました。

工事概要(神奈川県川崎市宮前区・トランクルーム)
所在地 神奈川県川崎市宮前区
建物用途・規模 トランクルーム(3階建て・無人運営)
工事内容 非常灯のバッテリー交換(天井埋込型・照明器具一体型・壁付け型の3種類)/誘導灯のバッテリー交換/誘導灯のLEDランプ(カセット式)交換/火災受信機の予備電源交換/交換後の点灯試験・予備電源試験/旧バッテリーの回収・リサイクル
工事のきっかけ 消防設備点検で、規定の時間非常点灯しない非常灯と、ランプモニターが点滅している誘導灯を確認。バッテリーが2018年製で交換時期を過ぎていたため、全数交換を提案
施工時期・工期 2026年8月(営業中に作業、2人で約1時間)
施工担当 チヨダ防災株式会社 町田支店(担当・監修:松原)

※建物規模、設備構成、器具の種類、施工範囲により費用は異なります。詳しくは現地調査のうえ、お見積りいたします。

交換のサインは点検で分かる——不点灯・モニターの点滅・製造年

非常灯と誘導灯は、普段は商用電源で点灯(または充電)し、停電すると内蔵バッテリーに切り替わって点灯を続けます。バッテリーが劣化していても普段の見た目は変わらないため、「停電してみたら点かなかった」では手遅れです。交換のサインは、点検のときに次の3つで確認します。

1. 停電状態をつくって、点くか・規定の時間続くか

非常灯は停電後30分以上、誘導灯は20分以上、非常点灯を続けられることが求められます。器具には点検スイッチ(ひも、またはボタン)があり、1台ずつ非常点灯させることもできますが、当社の点検では、分電盤のブレーカーを落として建物全体を停電状態にし、すべての非常灯が点灯するか、規定の時間点灯し続けるかを確認します。点かない、点いてもすぐ暗くなる・途中で消える、という器具はバッテリーが劣化しています。今回の現場では、規定の時間点灯しない非常灯が複数ありました。

2. 誘導灯のモニター表示——緑の点滅はバッテリー、赤の点滅はランプ

誘導灯(C級)本体のモニター表示部。設置年マークと電池交換年マークを貼付(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

誘導灯(C級)の本体。右側にランプモニター・充電モニターと点検スイッチがあります。年マークは「設置'19」「電池交換'26」

LEDタイプの誘導灯には、本体に小さなモニターランプが付いています。一般的なメーカーの器具では、充電モニター(緑)が点滅していればバッテリーの交換時期、ランプモニター(赤)が点滅していればランプの交換時期を示します(表示の意味は器具によって多少異なります)。今回の現場では、誘導灯のランプモニターがすべて点滅していました。まだ点灯はしていますが、「このまま使い続けると不点灯になりますよ」というサインです。

3. バッテリーの製造年を見る

取り外した天井埋込型非常灯の旧バッテリー。ラベルに2018年製の表示(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

取り外した非常灯の旧バッテリー。ラベルの「18年製」の表示から、製造後8年が経過していたことが分かります

バッテリーのラベルには製造年が印字されています。今回取り外したバッテリーはすべて「18年製」で、製造から8年が経過していました。後述するとおり交換時期の目安は4〜6年ですので、まだ非常点灯している器具も、いつ点かなくなってもおかしくない状態です。不点灯の器具だけを交換しても、残りの器具が次々に寿命を迎えることになるため、今回は全数交換をご提案しました。

バッテリーは4〜6年、器具は8〜10年——交換の目安と判断基準

非常灯・誘導灯のメンテナンスでよくいただくご質問が、「バッテリーだけ替えればよいのか、器具ごと替えるべきなのか」です。日本照明工業会(JLMA)が示している交換時期の目安は次のとおりです。

誘導灯・非常用照明器具の部品交換の目安(日本照明工業会の資料をもとに作成)
部品・器具 交換時期の目安 備考
内蔵バッテリー(蓄電池) 4〜6年 ニッケル水素電池・ニカド電池とも。非常点灯時間が規定を下回ったら速やかに交換
誘導灯のLEDランプ 約6年 ランプモニターの点滅が交換時期のサイン
誘導灯・非常用照明器具の本体 8〜10年 適正交換時期。設置から10年を超えたら、器具ごとの交換を検討

※表が切れている場合は横にスクロールできます →

この目安を当てはめると、今回の現場は「器具は設置から7年、バッテリーは製造から8年」という状態でした。器具本体はまだ交換時期に達していないため、バッテリーとランプだけを交換して器具を使い続けるのが、費用の面でも合理的な判断です。

一方で、設置から10年を超えた器具や、蛍光灯タイプの古い器具では、バッテリーを替えてもランプや安定器など本体側の部品が経年により劣化しているため、器具ごとの交換をおすすめしています。器具ごと交換した事例は、築36年のマンションで非常灯を全台LED交換した記事【東京都板橋区】でご紹介しています。

次の交換時期を考えると、今回交換したバッテリーは2030年〜2032年ごろに寿命を迎えます。そのころには器具が設置から11〜13年になりますので、次回は「バッテリーをもう一度替える」のではなく「器具ごと交換する」判断になる可能性が高いと考えています。このように、バッテリーの交換と器具の交換を建物ごとに計画しておくと、無駄な出費を抑えられます。

非常灯のバッテリー交換——3種類の器具、3種類のバッテリー

今回の建物には、形の異なる3種類の非常灯が設置されていました。非常灯は器具の種類ごとに必要なバッテリーの電圧・容量・コネクターの形が違い、互換性はありません。点検の段階で器具の型番と適合するバッテリーを確認し、種類ごとに必要な数量を用意してから作業に入ります。

今回交換した非常灯の種類とバッテリー
器具の種類 設置場所の例 今回のバッテリー
天井埋込型(ダウンライト型)の非常灯 収納区画の通路の天井 2.4V・1450mAh(ニッケル水素)
照明器具一体型の非常用照明器具 通路(普段の照明を兼ねる器具) 7.2V・1450mAh(ニッケル水素)
壁付けの非常灯 階段の壁面 7.2V・3000mAh(ニッケル水素)

※表が切れている場合は横にスクロールできます →

天井埋込型(ダウンライト型)の非常灯

天井埋込型非常灯のカバーを外し、旧バッテリーを取り外した状態(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

天井埋込型の非常灯。カバーを外して旧バッテリーを取り外した状態。器具本体に「適合電池」の型番が表示されています

天井埋込型非常灯に新しいバッテリーを装着した状態(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

新しいバッテリーを装着。コネクターを「ロックするまで確実に押す」ことで、振動などによる外れを防ぎます

交換後の天井埋込型非常灯(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

交換後の天井埋込型非常灯。点検スイッチで非常点灯を確認してからカバーを戻します

最も台数の多かったのが、天井に埋め込まれた直径10cmほどの小型の非常灯です。カバーを外すと、器具本体に「適合電池」の型番が表示されており、同じ型番のバッテリーに交換します。バッテリーはコネクターで接続する構造で、「ロックするまで確実に押す」と表示されています。差し込みが浅いと、振動で外れて非常点灯しないことがあるためです。

照明器具一体型の非常用照明器具

照明器具一体型の非常用照明器具のバッテリーカバーを開け、旧バッテリーを取り外した状態(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

照明器具と一体になった非常用照明器具。バッテリーの収納部に適合電池の型番が表示されています

照明器具一体型の非常用照明器具に新しいバッテリーを装着した状態(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

新しいバッテリーを装着。コネクターの「ツメの方向」を合わせて差し込みます。向きを間違えると器具が故障することがあります

交換後の照明器具一体型の非常用照明器具。両端の非常用LEDが点灯(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

交換後の器具。中央は普段の照明、両端の小さなランプが停電時に点灯する非常用LEDです

普段の照明と非常灯が一体になった器具です。中央の照明は商用電源で点灯し、停電時には両端の小さな非常用LEDがバッテリーで点灯します。この器具のバッテリーは7.2Vで、天井埋込型のものとは電圧が異なります。コネクターには「ツメの方向を合わせて差し込む」という注意書きがあり、向きを間違えると器具が故障するおそれがあります。

壁付けの非常灯

壁付けの非常灯のカバーを外し、旧バッテリーを取り外した状態(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

壁付けの非常灯。カバーを外して旧バッテリーを取り外した状態。制御ユニットと配線が見えます

壁付けの非常灯に新しいバッテリー(2本組)を装着した状態(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

新しいバッテリーを装着。この器具は容量の大きい2本組のバッテリーを使います

交換後の壁付けの非常灯(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

交換後の壁付け非常灯。停電時はバッテリーで点灯します

3つ目は、階段の壁に取り付けられた非常灯です。停電時にバッテリーで点灯し、階段の足元を照らします。この器具は3種類の中で最も容量の大きい、2本組のバッテリーを使います。器具の形が違えばバッテリーも違う——同じ建物でも、種類ごとに確認が必要です。

天井埋込型非常灯用に用意した新しいバッテリー(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

天井埋込型非常灯用に用意した新しいバッテリー。製造業者登録番号が表示された、メーカー純正のJIL適合品を使用しています

交換用のバッテリーは、器具メーカーの純正品(JIL適合品)を使用しています。メーカーは純正品で安全性を評価しており、日本照明工業会も純正品の使用を推奨しています。

誘導灯のバッテリーとLEDランプを同時に交換

誘導灯の内部ユニット。バッテリー取付部から旧バッテリーを取り外した状態(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

誘導灯の内部ユニット。「蓄電池取付部」から旧バッテリーを取り外した状態。「非常時に正常点灯せず 蓄電池は確実に取付けること」の警告表示があります

誘導灯の内部ユニットに新しいバッテリーを装着した状態(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

新しいバッテリーを装着。「ロックするまで確実に押す」の表示どおり、カチッと音がするまで押し込みます

誘導灯は、避難口の位置と避難の方向を示す設備で、消防法に基づいて設置されています。24時間点灯し、停電時は内蔵バッテリーに切り替わって20分以上点灯を続けます。今回の誘導灯は小型のC級のLEDタイプで、内部ユニットのバッテリーと、カセット式のLEDランプの両方を交換しました。

バッテリーの交換と「電池交換年マーク」

取り外した誘導灯の旧バッテリー(2018年製)(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

取り外した誘導灯の旧バッテリー。すべて2018年製でした

誘導灯用の新しいバッテリー。電池交換年マーク「'26」「'27」「'28」のシールが同梱されている(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

誘導灯用の新しいバッテリー。「電池交換時に該当年度の電池交換年マークを設置年マークの近傍に必ず貼ってください」と、交換年のシールが同梱されています

メーカー純正のバッテリーには、「'26」「'27」「'28」の電池交換年マークのシールが同梱されています。交換した年のシールを、器具の設置年マークの隣に貼ります。次に点検する人が「このバッテリーは何年に交換したか」をひと目で確認できるようにするためで、当社では交換のたびに必ず貼っています。

ランプモニターが点滅していたら、LEDランプも交換

取り外した誘導灯の旧LEDランプ(カセット式)。製造年の表示は2018年(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

取り外した誘導灯の旧LEDランプ(カセット式)。ランプモニターが点滅していたため、不点灯になる前に全数交換しました

誘導灯用の新しいカセット式LEDランプ(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

誘導灯用の新しいカセット式LEDランプ。カバーを外して差し替えるだけで交換できます

誘導灯のLEDランプは「LEDだから半永久的に使える」と思われがちですが、消耗部品です。LEDの明るさは徐々に低下し、メーカーが定めた時期になるとランプモニターが点滅して交換を促します。今回はランプモニターが全数点滅していたため、バッテリーと同時にランプも交換しました。バッテリーだけを替えて数年後にランプのためにもう一度訪問するより、同時に替えるほうが出張費や作業費を抑えられます。

火災受信機の予備電源も同時に更新

火災受信機の旧予備電源(12V・ニカド蓄電池・2018年製)(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

火災受信機の旧予備電源。12Vのニカド蓄電池で、ラベルは「18年製」

火災受信機の予備電源を取り外した状態(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

予備電源を取り外した状態。基板には「蓄電池」のコネクターと「電池電圧測定端子」があります

火災受信機に装着した新しい予備電源(2026年製)(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

新しい予備電源を装着。製造年月は2026年6月。受信機メーカーの指定品を使用しています

火災受信機の予備電源試験ボタンを押し、予備電源のランプが点灯していることを確認(神奈川県川崎市宮前区のトランクルーム)

交換後、受信機の「予備電源」ボタンを押して試験。予備電源に切り替わり、正常であることを示すランプが点灯しています

自動火災報知設備の火災受信機にも、停電時に監視と警報を続けるための予備電源(蓄電池)が内蔵されています。こちらも消耗品で、メーカーが推奨する交換時期はおおむね5年です。今回の受信機の予備電源は2018年製で、非常灯・誘導灯と同じ時期に設置されたものでしたので、同じ日にまとめて交換しました。

火災受信機の予備電源の交換は、自動火災報知設備の整備にあたります。当社では消防設備士(甲種第4類)の資格を持つ社員が作業し、交換後に受信機の予備電源試験ボタンで正常に切り替わることを確認しています。受信機そのものの交換事例は、湿気で故障した火災受信機を即日交換した記事【東京都板橋区・保育園】をご覧ください。

営業中に2人で約1時間——作業の流れと届け出の要否

今回は、非常灯・誘導灯・火災受信機あわせて数十箇所のバッテリーと、誘導灯のランプを、営業中に2人で約1時間で交換しました。短時間で終えられた理由は、点検の段階で準備が済んでいたからです。

  • 1. 点検で器具の型番と数量を確認——消防設備点検の際に、器具ごとの適合バッテリーの型番、ランプの型番、必要な数量を控えておきます。これがあれば、改めて現地調査に伺う必要がありません。
  • 2. 型番ごとに部品を用意——メーカー純正のバッテリーとランプを、種類ごとに必要な数だけ用意します。
  • 3. 器具を1台ずつ交換——カバーを外し、旧バッテリーを取り外して新しいものを装着します。交換中はその器具の非常点灯機能が一時的に止まりますので、1台ずつ順番に進めます。
  • 4. 交換後の確認——非常灯は点検スイッチで非常点灯を、誘導灯はモニター表示を、受信機は予備電源試験ボタンで切り替わりを確認します。
  • 5. 電池交換年マークの貼付——交換した年のシールを設置年マークの隣に貼ります。
  • 6. 旧バッテリーの回収——ニッケル水素電池・ニカド電池は資源有効利用促進法の対象で、一般ごみとして捨てることはできません。当社が回収し、リサイクル業者に引き渡します。

消防署への届け出は不要

バッテリーやランプの交換は、器具の消耗部品の交換(整備)にあたるため、消防署への届け出は必要ありません。一方、誘導灯や非常灯を器具ごと交換したり増設したりする場合は、工事の内容や自治体によって届け出が必要になることがあります。届け出の要否の判断も含めて当社が対応しますので、お客様が消防署とやり取りしていただく必要はありません。

無人の施設だからこそ、短時間で確実に

トランクルームは無人で運営され、利用者がいつ来館するか分かりません。作業中に避難経路が暗くなる時間を最小限にするため、器具は1台ずつ交換し、交換が終わった器具から順に非常点灯を確認しています。また、誘導灯は24時間点灯しているため、ランプの交換中だけ一時的に消灯します。利用者の少ない時間帯を選んで作業することもできますので、ご相談ください。

非常灯は「点検の網」から漏れやすい——誘導灯との法律の違い

非常灯と誘導灯はよく似た設備ですが、根拠となる法律が違い、点検の仕組みも違います。この違いが、「非常灯のバッテリーが何年も替えられていない」建物が多い原因になっています。

誘導灯と非常灯の違い
  誘導灯 非常灯(非常用照明器具)
根拠法 消防法 建築基準法
役割 避難口の位置と避難の方向を示す 停電時に、避難に必要な床面の明るさ(1ルクス以上、LEDは2ルクス以上)を確保する
非常点灯時間 20分以上(長時間形は60分) 30分以上(長時間形は60分)
法定点検 消防設備点検(機器点検6か月ごと・総合点検1年ごと)。点検結果の報告は、特定防火対象物は1年に1回、それ以外は3年に1回 建築設備の定期検査(建築基準法第12条)。対象は特定行政庁が指定する建築物に限られる

※表が切れている場合は横にスクロールできます →

誘導灯は消防法の設備なので、消防設備点検のたびに必ず確認されます。ところが非常灯は建築基準法の設備で、建築基準法第12条に基づく定期検査の対象になるのは、規模の大きな建物など特定行政庁が指定した建築物に限られます。小規模な建物では非常灯を法律で点検する義務がなく、「誰も見ていない」まま何年も経過しているケースが少なくありません。

当社では、消防設備点検の際に、建物に設置されている非常灯の非常点灯もあわせて確認し、不具合があればご報告しています。消防法の設備だけを見て「異常なし」とするのではなく、避難路のあかり全体を見て建物の安全を考えるのが、当社の点検の考え方です。建築基準法第12条の定期検査(建築設備定期検査・特定建築物定期調査)も自社で対応していますので、対象となる建物の場合はあわせてご相談ください。

トランクルームの消防設備は、開業後のメンテナンスまで

当社では、トランクルームの出店に伴う消防設備の新設工事を数多く手がけています。静岡県内の4店舗の事例は、トランクルームの消防設備工事の記事(第1弾)でご紹介しました。今回の記事はその続編で、開業から7年が経ったトランクルームで「開業後に必要になるメンテナンス」を取り上げています。

トランクルームは窓を塞いで無窓階になることが多く、誘導灯の設置が必要になる建物が少なくありません。また無人で運営されるため、停電や火災のときに利用者を避難させるのは、非常灯と誘導灯のあかりだけです。開業時に設置した設備を、バッテリーやランプの交換で確実に働く状態に保つことが、無人施設の安全管理の要です。

トランクルームの運営会社様には、複数の店舗をまとめて定期点検とメンテナンスをご依頼いただくことをおすすめしています。店舗ごとに設置年とバッテリーの交換年を把握しておけば、交換の時期を計画的に組むことができ、不点灯の指摘を受けてから慌てて手配する必要がなくなります。当社は一都三県を中心に、群馬県・栃木県・茨城県の定期点検にも対応しています。

川崎市内では、東京電力の借室電気室内の火災感知器を交換した事例【川崎市麻生区】なども手がけています。川崎市・多摩地区の消防設備の点検・工事は、町田支店と横浜本社からお伺いします。

よくあるご質問

Q. 非常灯・誘導灯のバッテリーは何年で交換が必要ですか?

A. 交換時期の目安は4〜6年です(日本照明工業会の資料による)。ただし使用環境によって寿命は前後しますので、ブレーカーを落とすなどして停電状態をつくり、非常灯は30分以上、誘導灯は20分以上点灯を続けられるかで判断します。規定の時間点灯しない場合は、年数にかかわらず速やかに交換してください。

Q. バッテリーだけ交換すればよいのか、器具ごと交換すべきなのか、どう判断しますか?

A. 器具本体の交換時期の目安は8〜10年です。設置から10年以内の器具であれば、バッテリー(とランプ)の交換で対応するのが一般的です。設置から10年を超えた器具や蛍光灯タイプの古い器具は、バッテリーを替えても本体側の部品が経年により劣化しているため、器具ごとの交換をおすすめします。点検の際に設置年と状態を確認してご提案します。

Q. 誘導灯の赤いランプが点滅しています。すぐに交換が必要ですか?

A. 多くの器具で、赤いランプモニターの点滅はLEDランプの交換時期を示すサインです。点滅していてもしばらくは点灯を続けますが、放置すると不点灯になり、消防設備点検で不良として指摘されます。バッテリーの交換時期と重なることが多いので、同時に交換すると効率的です。

Q. バッテリーやランプの交換に、消防署への届け出は必要ですか?

A. 必要ありません。バッテリーやランプの交換は器具の消耗部品の交換(整備)にあたり、届け出の対象ではありません。器具ごとの交換や増設の場合は、工事の内容や自治体によって届け出が必要になることがありますので、当社で判断して対応します。

Q. 非常灯のバッテリーは自分で交換できますか?

A. 交換用のバッテリーは市販されていますが、おすすめしません。器具の種類ごとにバッテリーの電圧・容量・コネクターが異なり、適合しないものを無理に取り付けると器具が故障します。また、コネクターの向きや差し込みの深さを誤ると非常点灯しないことがあり、交換後の点灯確認と旧バッテリーのリサイクル処理も必要です。火災受信機の予備電源は消防設備士の資格を持つ者が交換すべき設備です。点検業者にまとめて依頼するのが確実です。

Q. 営業中でも作業できますか?

A. はい。今回のトランクルームも営業中に作業し、2人で約1時間で完了しました。器具は1台ずつ交換し、交換が終わった器具から順に非常点灯を確認しますので、避難経路が暗くなる時間は最小限です。利用者の少ない時間帯を選んで作業することもできます。

Q. バッテリー交換の費用はどのように決まりますか?

A. 器具の種類(バッテリーの型番)と箇所数で決まります。当社に消防設備点検をご依頼いただいている建物であれば、点検結果をもとに現地調査なしでお見積りできます。それ以外の建物も、現地調査・お見積りは無料です。

Q. トランクルーム以外の建物でも対応してもらえますか?

A. はい。マンション、事務所ビル、店舗、工場・倉庫など、非常灯・誘導灯が設置されているあらゆる建物に対応します。複数の建物をお持ちの管理会社様・オーナー様には、設置年と交換年を一覧にして計画的に交換時期を組むことをおすすめしています。

まとめ——「点かない」と言われる前に、設置年とバッテリーの年数を把握する

今回は、神奈川県川崎市宮前区の3階建てのトランクルームで、設置から7年が経過した非常灯3種類と誘導灯のバッテリー、誘導灯のLEDランプ、火災受信機の予備電源を、営業中に2人で約1時間で全数交換した事例をご紹介しました。バッテリーの交換時期の目安は4〜6年、器具本体は8〜10年。この2つの目安を建物ごとに当てはめて、バッテリー交換と器具交換を計画しておくことが、安全と費用の両面で合理的です。

非常灯は建築基準法の設備で、小規模な建物では法定点検の対象にならないことが多く、何年も確認されないまま劣化していることが少なくありません。消防設備点検の際に非常灯もあわせて確認している業者かどうかは、点検業者を選ぶときの一つの目安になります。

チヨダ防災株式会社は1975年の創業以来、消防設備の点検・設計・施工を自社の社員が一貫して行ってきました。新宿本社と横浜本社の2本社制で、川崎市・多摩地区の点検・工事は町田支店と横浜本社からお伺いします。現地調査・お見積りは無料です。

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チヨダ防災株式会社
1975年創業(1976年設立)。消防設備の点検・設計・施工を自社の社員が一貫して行っています。
拠点:東京都(新宿本社/町田支店)、神奈川県(横浜本社)、埼玉県(川口市)、千葉県(市川市)
対応エリア:一都三県を中心に、群馬県・栃木県・茨城県の定期点検にも対応

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